Ubuntu 11.04 Natty Narwhalが、2011.4.28にリリースされました。
http://www.ubuntu.com/download/ubuntu/download
Ubuntu 11.04では、新しいデスクトップ環境Unityが採用されました。
Unityのユーザーインターフェースは、Unityランチャー、Unityダッシュ、そしてUnityパネルから構成されています。
Unityランチャーは、アプリケーションの起動や切り替えのためのランチャーで、Unityでの操作のメインとなるUIです。
Unityダッシュとは、アプリケーションやよく使うファイルに、すばやくアクセスするためのインターフェースのことで、Zeitgeist(ツァイトガイスト)という、ユーザーの活動記録をデータベース化して検索するためのテクノロジーを利用しています。
Ubuntu 10.10までのアプリケーションメニュー、システムメニューは、Unityにはありません。その代わりUnityパネルには、グローバルメニューとして、起動しているアプリケーションのメニューが表示されるようになりました。
ここでは、まず、Ubuntu 11.04のライブCDの作成とインストール手順を紹介します。
さらに、インストール直後にやっておきたいシステム設定をしながら、Unityの基本操作をマスターしていきましょう。
Ubuntu 11.04のダウンロードページから、ISOイメージ「ubuntu-11.04-desktop-i386.iso」をダウンロードします。
ダウンロードが正常に行われたかどうかを、「GtkHash」などのアプリを使って、MD5ハッシュ値を確認します。
「ubuntu-11.04-desktop-i386.iso」のハッシュ値は、こちらから参照できます。
http://releases.ubuntu.com/natty/MD5SUMS
ハッシュ値を確認したら、「GnomeBaker」などの、ISOイメージを書き込めるライティングソフトでライブCDを作成します。
※ Windows環境下でのライブCD作成方法は、Ubuntu 11.04 ダウンロードページの「2.Burn your CD or create a USB drive」にある「Show me how」ボタンをクリックすると表示されます(英語)。
まずは、Ubuntu 11.04をライブCDから起動してみましょう。
左のリストから「日本語」を選んで、「Ubuntuを試す」ボタンをクリックします。
Unityの動作には、3Dグラフィック対応のビデオコントローラが必要になります。
ライブCDから起動したときに、Unityが正常に動作しているか、またネットワークにつながるかなど、基本的な動作を確認しておきましょう。
Ubuntu 11.04のインストールは、とてもシンプルです。インストールに必要な情報は自動検出されるので、画面表示にしたがって「進む」ボタンをクリックしていくだけで、約40分でインストールが完了します。
Unityランチャーの一番上、または、デスクトップにあるインストールアイコンをクリックします。
ハードディスクの容量やインターネット接続がチェックされていることを確認します。
「インストール中にアップデートをダウンロードする」と「サードパーティー・ソフトウェアをインストールする」オプションは、オフのままにして、「進む」ボタンをクリックします。
既にインストールされているOSが自動的に検出されます。
他のOSとデュアルブートにしたいときは、一番上のオプションを、ハードディスク全体を削除してクリーンインストールしたいときは、2番目のオプションを選びます。
インストール先の確認画面が表示されるので、問題なければ「インストール」ボタンをクリックします。
タイムゾーンの設定では、自動的に日本のタイムゾーンが選択されるので、そのまま「進む」をクリックします。
キーボードレイアウトも自動検出されるので、「進む」をクリックします。
ログインするユーザー名とパスワードを設定します。
「コンピューターの名前」の末尾には、PCの機種名が自動的に認識されて追加入力されます。
これで、インストールの設定はすべて終わりました。「進む」をクリックするとスライドショーが開始されるので、インストールが完了するまで、楽しみに待ちましょう。
このメッセージが表示されたら、インストールは完了です。「今すぐ再起動する」ボタンをクリックすると、自動的にライブCDが取り出され、Ubuntu 11.04がハードディスクから起動します。
Nautilusファイルブラウザのデフォルトのアイコン表示は、アイコンが大きく、また、アイコンとアイコンの間隔が開きすぎています。
アイコンをよりコンパクトに表示するには、デスクトップ左側のUnityランチャーの一番上にある「ホームフォルダ」をクリックしてNautilusを起動します。
Unityランチャーでは、起動しているアプリケーションアイコンの左側に、小さな矢印が表示されます。
さらに、現在アクティブになっているアプリケーションのアイコンには、左右に矢印が表示され、区別できるようになっています。
起動しているアプリケーションの切り替えは、Unityランチャーのアイコンをクリックするだけです。
また、Nautilsのウィンドウをもう一つ開きたいときは、アイコンをマウスのホイールボタンでクリックします。アイコン左の矢印が一つ増えているのがわかりますね。
Nautilusをアクティブにして、上部のUnityパネルにマウスカーソルを合わせると、Nautilusのメニューが表示されます。
これが、Unityで採用されたグローバルメニューです。メニューバーがアプリケーションウィンドウの上部ではなく、Unityパネルと一体化しているので、最初はとまどうかもしれませんね。
「編集」メニューから「設定」を選びます。
「アイコン表示の既定値」にある「デフォルトのズームレベル」を「66%」にして、「コンパクトな配置にする」オプションをチェックします。
さらに、Nautilusの右ペインを右クリックして、メニューから「アイテムの並び替え」-「小さいレイアウト」を選ぶと、アイコンとアイコンの間隔がより狭くなります。
デスクトップ右上にある電源ボタンをクリックして、メニューから「システムの設定」を選ぶと、コントロールセンターが開きます。
Unityでは、このコントロールセンターから、各種システム設定にアクセスできます。
「ハードウェア」セクションにある「電源管理」をクリックして起動します。
「ディスプレイ」の「次の時間、アイドル状態が続いたら画面をスリープする」を「しない」に変更します。
また、「アイドル状態になったら画面を暗くする」オプションをオフにしておきます。
次に、コントロールセンターから「GNOMEスクリーンセーバー」を起動します。
「アイドル状態になったらスクリーンセーバーを起動する」オプションと、「スクリーンセーバーを起動したら画面をロックする」オプションをオフにします。
FirefoxでWebページの表示が遅い、Ubuntuソフトウェアセンターからのインストールが遅いと感じたら、IPv6の無効化を試してみましょう。
Firefoxのアドレスバーに「about:config」と入力して、「Enter」キーを押します。
フィルタに「ipv6」と入力して、「network.dns.disableIPv6」を検索します。値をダブルクリックして「true」に変更すれば、FirefoxのIPv6が無効化されます。
次に、UbuntuシステムのIPv6を無効化します。
Unity ランチャーの上にあるUbuntuのロゴが、Unityで新しく導入されたUbuntuボタンです。
Ubuntuボタンをクリックすると、アプリケーションやファイルを検索するためのインターフェースが開きます。これがUnityダッシュです。
Unityダッシュの上部検索ボックスに「terminal」(一部でも可)と入力すると、検索結果に「端末」が表示されるので、クリックして起動します。
せっかく端末を起動したので、Unityランチャーに登録してみましょう。
Unityでは、起動したアプリケーションのアイコンが、ランチャーに表示されます。
ランチャーのアイコンを右クリックして、メニューから「ランチャーに常に表示」を選べば、そのアプリケーションが登録されます。
アイコンの並び替えは、一旦アイコンを右側にドラッグして、挿入位置にドロップします。削除したいときは、右クリックして「ランチャーに常に表示」のチェックをはずします。
端末から以下のコマンドを実行して、「sysctl.conf」ファイルを開きます。
$ sudo gedit /etc/sysctl.conf
sysctl.confファイルの一番下の行に、「net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1」と入力して保存します。Ubuntuを再起動すれば設定完了です。
システムのIPv6が無効になっているかは、端末から「ifconfig」コマンドで確認できます。
Ubuntuソフトウェアセンターからのインストールをより高速化するために、ダウンロードサーバーを最適化します。
Unityランチャーから、Ubuntuソフトウェアセンターを起動します。
グローバルメニューから、「編集」-「ソフトウェアソース」を選びます。
「ダウンロード元」リストは、デフォルトで「日本のサーバ」になっていますが、リストから「その他」を選びます。
「最適なサーバを探す」ボタンをクリックすると、ダウンロードサーバのテストが開始されます。
テストが完了すると、自動的に最適なサーバがハイライトされるので、「サーバの選択」ボタンをクリックします。
Ubuntu 11.04では、初期状態でYouTube動画やDVD、また、mp4, flv, avi, mp3などの動画・音楽ファイルを再生できません。
動画や音楽を再生するには、それに対応したコーデックをインストールする必要があります。
UnityランチャーからUbuntuソフトウェアセンターを起動、「ubuntu restricted extras」を検索してインストールします。
インストールが完了すると、動画プレイヤーで動画ファイルやDVDが再生できるようになります。
また、Firefoxを起動して、YouTube動画の再生と、Webページ上のFlashが再生できるかも確認してみましょう。
「Ubuntu restricted extras」をインストールすれば、自作のDVDなど制限のないものは動画プレイヤーで再生できるようになります。
市販のDVDのように制限付きのDVDを再生するには、端末から以下のコマンドを実行します。
$ sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.sh
市販のDVD再生に必要な「libdvdcss2」などのパッケージがインストールされ、動画プレイヤーで市販のDVDも再生できるようになります。
KSnapshotなどの、KDEアプリをインストールすると、メニューなどが英語のままになっています。
KDEアプリを日本語化するには、Unityダッシュで「language」と検索、「言語サポート」を起動します。
事前にKDEアプリがインストールされていれば、日本語化のためのパッケージが自動的に検出されるので、インストールします。
一部のアプリケーションやWebページで、フォントがきたなくなるようであれば、Ubuntu Japanese Teamの日本語追加パッケージをインストールします。
https://launchpad.net/~japaneseteam/+archive/ppa
端末を起動して、以下のコマンドを実行、Japanese TeamのPPAリポジトリを追加します。
$ sudo add-apt-repository ppa:japaneseteam/ppa $ sudo apt-get update
Ubuntuソフトウェアセンターを起動して、「ubuntu-desktop-ja」と「language-selector-common」をインストールします。
Ubuntuダッシュを表示して、「language」で検索、「言語サポート」を起動します。
「メニューとウィンドウの言語」で、日本語が最上位にきていることを確認したら、Ubuntuを再起動してください。フォントが綺麗に表示されます。
関連記事
同じカテゴリの最新記事
Copyright © 2009-2020 Ubuntuアプリのいいところ. All Rights Reserved.
[C27] 無事インストできました!