Ubuntu 11.10 Oneiric Ocelotが、2011.10.13に正式リリースされました。
Ubuntu 11.10は、デスクトップ環境にUnityを採用した2代目のバージョンです。
UnityのメインインターフェースであるDashやLens、また、メニューやシステム設定などが大幅に変更され、よりシンプルに操作できるようになっています。
以下、インストールとその直後に行うシステム設定を通して、新しいUnityの特徴を紹介していきます。
Ubuntu 11.10のダウンロードページから、ISOイメージ「ubuntu-11.10-desktop-i386.iso」をダウンロードします。
Ubuntu 11.10 ダウンロード: http://www.ubuntu.com/download/ubuntu/download
Ubuntuであれば、「Hash Checker」などを使って、ダウンロードしたISOイメージのハッシュ値が、サイトで公開されているハッシュ値と一致するかを確認します。
Ubuntu 11.10 ハッシュ値: http://releases.ubuntu.com/oneiric/MD5SUMS
2つのハッシュ値が一致していれば、ダウンロードが正常に行われたことになるので、BraseroなどISOイメージをライティングできるアプリで、イメージをCDに書き込みます。
※ Windows環境下でのライブCD作成方法は、Ubuntu 11.10 ダウンロードページの「2.Burn your CD or create a USB drive」にあるオプションで、Windowsを選ぶと表示できます。(英語)。
ライブCDを作成したら、Ubuntu 11.10がCDから起動できるか試してみましょう。
左側の言語リストから「日本語」を選んで、「Ubuntuを試す」ボタンをクリックします。
Ubuntuをハードディスクにインストールする前に、Unityが正常に動作しているか、またネットワークにつながるかなど、基本的な動作を確認しておきましょう。
動作確認して特に問題がなければ、ライブCDで起動した状態から、すぐにUbuntu 11.10をインストールできます。
Unityランチャーの一番上、または、デスクトップにあるインストールアイコンをクリックすると、インストールが開始されます。
「Ubuntuのインストール準備」では、ハードディスクの容量やインターネット接続がチェックされていることを確認します。
「インストール中にアップデートをダウンロードする」と「サードパーティー・ソフトウェアをインストールする」オプションは、オフのままにして、「進む」ボタンをクリックします。
「ディスク領域の割り当て」では、既にインストールされているOSが自動的に検出されます。
他のOSとデュアルブートにしたいときは、一番上のオプションを、Ubuntuをアップグレードするときは2番目(これは11.10からの新しいオプション)、そして、ハードディスク全体を削除してクリーンインストールしたいときは、3番目のオプションを選びます。
インストールの確認画面が表示されるので、問題なければ「インストール」ボタンをクリックすると、ファイルのコピーが開始されます。
続いて、「どこに住んでいますか?(タイムゾーン)」と、「キーボードレイアウト」が自動検出されるので、確認して「進む」をクリックします。
最後に、コンピューターの名前とログインパスワードを入力したら、インストールの設定は完了です。
あとは、スライドショーを見ながらインストールが終わるのを待ちましょう。
無事にインストールが完了して、ハードディスクから再起動すると、ログイン画面がこれまでと違うのがわかります。
Ubuntu 11.10からは、ディスプレイマネージャ(セッションを開始させる機能)がGDM(GNOME Display Manager)からLightDM(The Light Display Manager) 変更になり、より起動時間が短縮されています。
Ubuntuをインストールしているときに気づいたのですが、日本語フォントがおかしい(漢字が中国語書体?)ですね。
日本語 Remix CD リリース前なので、Japanese Teamの日本語追加パッケージをインストールするため、以下のコマンドでPPAリポジトリを追加します。
$ sudo add-apt-repository ppa:japaneseteam/ppa $ sudo apt-get update
10月14日時点では、リポジトリにこれまで提供されていた日本語パッケージ「ubuntu-desktop-ja」はなく、代わりに「ubuntu-defaults-ja」が提供されています。
とりあえず、「ubuntu-defaults-ja」をインストールして、Ubuntuを再起動してみましたが、日本語フォントはおかしいままですね。
システムフォントをTakaoフォントに変更しようと思ったのですが、Ubuntu 11.04の標準システム設定の「外観」では、フォントの変更ができなくなっています。
Ubuntu 11.10でシステムフォントを変更するには、ソフトウェアセンターから「Advanced Settings」をインストールします。
Ubuntu 11.10からUnityランチャーの一番上に配置された「Dash ホーム」をクリック、さらに、Dashで日本語検索できるようになったので、「高度な設定」で検索して「Advanced Settings」を起動します。
「フォント」メニューで、すべてのフォントをTakaoフォントに変更します。また、ここではフォントサイズも変更できます。
「Hinting」は好みですが、「None」にすると漢字がきれいに表示されます。
システムフォントは、この設定できれいになるのですが、FirefoxやChromeでフォント設定をTakaoフォントに変更しても、まだ、漢字がちょっとおかしいです。
[10.20 追記] Google Chromeのフォントをきれいに表示する
以下、Ubuntu日本語フォーラムの手順を試したところ、Chromeでフォントがきれいに表示されるようになりました。
https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=12250
「システム設定」の「言語サポート」を開き、「メニューとウィンドウの言語」から「English」をドラッグして、先頭に配置します。
次に「システム全体に適用」ボタンをクリックして、Ubuntuを再起動すると、UIが英語に切り替わります。
もう一度、言語サポートを開いて、今度は先頭を「日本語」にしてシステム全体に適用します。
Ubuntuを再起動して、Google Chromeを開くと、フォントがきれいに(Ubuntu 11.04相当に)表示されます。
デフォルトでUbuntuの画面は、10分間なにも操作しないと、自動的にオフになります。
Ubuntu 11.10からは、Unityランチャーに「システム設定」が追加されているので、アイコンをクリックして、「システム設定」を開き、「画面」を選びます。
画面の自動オフを無効にするには、「画面を暗くして節電する」オプションをオフにします。
さらに、「画面をオフにするまでの時間」から「しない」を選びます。
Ubuntu 11.10では、これまであったスクリーンセーバーの設定は、システム設定から削除されているようですね。
DVDやUSBなど、メディアを挿入したときの動作は、システム設定の「リムーバブルメディア」で行います。
デフォルトでは、すべて「どうするか確認する」になっているので、それそれのリストからお気に入りのアプリケーションを選んでおきましょう。
画面の設定もそうですが、Ubuntu 11.10ではシステム設定のUIや設定できる項目が、かなり変更されていますね。
Ubuntu 11.10の標準システム設定では、Unityランチャーのアイコンサイズを変更する機能は提供されていません。
Unityランチャーのアイコンを小さくするには、ソフトウェアセンターから「CompizConfig 設定マネージャ」をインストールします。
アイコンサイズの変更は、「Ubuntu Unity Plugin」の「Experimental」タブにある「Lancher icon size」で行います。
なお、11.04では再起動なしで変更が適用されましたが、11.10では再起動が必要のようですね。
FirefoxでWebページの表示が遅い、また、Ubuntuソフトウェアセンターからのインストールが遅いと感じたら、IPv6の無効化を試してみましょう。
Firefoxのアドレスバーに「about:config」と入力して、「Enter」キーを押します。
フィルタに「ipv6」と入力して、「network.dns.disableIPv6」を検索します。値をダブルクリックして「true」に変更すれば、FirefoxのIPv6が無効化されます。
次に、UbuntuシステムのIPv6を無効化します。
端末から以下のコマンドを実行して、「sysctl.conf」ファイルを開きます。
$ sudo gedit /etc/sysctl.conf
sysctl.confファイルの一番下の行に、「net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1」を追加して保存します。Ubuntuを再起動すれば設定完了です。
システムのIPv6が無効になっているかの確認は、端末から「ifconfig」コマンドを実行します。
「inet6アドレス」が表示されなければ、IPv6は無効に設定されています。
Ubuntuソフトウェアセンターからのインストールをより高速化するためには、ダウンロードサーバーを最適化しましょう。
Unityランチャーの「システム設定」アイコンをクリックして「システム設定」を開き、「ソフトウェアソース」を選びます。
「ダウンロード元」はデフォルトで「日本のサーバ」になっていますが、リストから「その他」を選び、「最適なサーバを探す」ボタンをクリックすると、ダウンロードサーバのテストが開始されます。
テストが終わると、自動的に最適なサーバがハイライトされるので、「サーバの選択」ボタンをクリックすれば完了です。
Ubuntu 11.10のデフォルトでは、YouTube動画の再生、MP3再生、DVD再生など、ほとんどの動画や音楽の再生ができません。
Ubuntuで動画や音楽を再生するには、ソフトウェアセンターから「ubuntu restricted extras」をインストールする必要があります
「ubuntu restricted extras」をインストールすれば、動画や音楽ファイルを再生するために必要なコーデックがインストールされ、再生できるようになります。
FirefoxやChromeで、YouTubeが再生できるか、また、Webページ上のFlashが表示されるかも確認してみましょう。
「Ubuntu restricted extras」をインストールすれば、自作のDVDなど制限のないものは動画プレイヤーで再生できるようになります。
市販のDVDのように制限付きのDVDを再生しようとすると、「DVDを読み込むことができませんでした。」とエラーが表示され再生できません。
市販のDVDを再生するには、端末から以下のコマンドを実行します。
$ sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.sh
市販のDVD再生に必要な「libdvdcss2」パッケージがインストールされ、動画プレイヤーで再生できるようになります。
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