Ubuntu 14.04が、2014年4月17日にリリースされました。
TrustyTahr ReleaseNotes - Ubuntu Wiki https://wiki.ubuntu.com/TrustyTahr/ReleaseNotes
Ubuntu 14.04は、2年に1度のLTS(Long Term Support)なので、そのサポート期間は5年です。
前バージョンからの大きな変更点は、LIM (Locally Integrated Menus)の採用です。あとは、LTSとしてより安定性と完成度を高めたバージョンになっています。
【Ubuntu 14.04 新機能・変更点】
以下、Ubuntu 14.04のインストール手順と新機能について、また、インストール直後にやっておきたいシステム設定を紹介します。
Ubuntu 14.04をインストールするためのシステム要件は、「Ubuntu Installation Guide」によると以下の通りです。
CPU | メモリ | ハードディスク |
---|---|---|
Pentium 4 (1GHz) | 512MB | 5GB |
Meeting Minimum Hardware Requirements https://help.ubuntu.com/14.04/installation-guide/i386/ch03s04.html
実際には、この環境でUnityを動作させるのは、かなり無理があると思います。
目安として、私がUbuntu 14.04をインストールして使っているPCは、2012年春に購入した「Lenovo G570」で、そのスペックは以下です。
CPU | メモリ | ハードディスク |
---|---|---|
Celeron B800 (1.5GHz) | 2GB | 320GB |
このスペックであれば、重いUnityでも快適に動作させることができます(デスクトップ環境をCinnamonに変更すると、さらに快適になります)。
Ubuntu 14.04をインストールするには、まず、ライブDVDを作成する必要があります。
Download Ubuntu Desktop http://www.ubuntu.com/download/desktop
Ubuntu 14.04のダウンロードページから、ISOイメージ「ubuntu-14.04-desktop-i386.iso」をダウンロードします。推奨は64bit版ですが、メモリが2GB以下のPCにインストールするなら、32bit版を選択しましょう。
ダウンロードしたISOイメージを、Ubuntuアプリなら「k3b」などを使ってDVDに書き込み、ライブDVDを作成します。WindowsでのライブDVDの作成方法は、以下のページを参考にしてください。
How to burn a DVD on Windows http://www.ubuntu.com/download/desktop/burn-a-dvd-on-windows
Ubuntu 14.04をインストールする前に、まずはライブDVDから起動できるか試してみましょう。
使用言語から「日本語」を選択して、「Ubuntuを試す」ボタンをクリックすれば、Ubuntuが起動します。
Ubuntu 14.04のインストール中には、言語パッケージなどがダウンロードされるため、必ずインターネット接続が必要になります。
まずは、パネルのネットワークアイコンから、お使いの無線LANに接続できるか試してみましょう。また、モニタの表示やキーボードなどのデバイスを一通りチェックします。
Ubuntu 14.04のインストール時間は、30分程度です。
まず、デスクトップにある「Ubuntu 14.04 LTSのインストール」アイコンをクリックします。
インストーラーが起動して、使用言語に「日本語」が選択されていることを確認したら、次へ進みます。
ハードディスクの空き容量、電源の接続、インターネット接続を確認したら、次へ進みます。2つのオプションは、オフのままでかまいません。
インストールの種類を選択します。上から「Ubuntuのアップグレード」「他のOSとデュアルブート」、そして「クリーンインストール」です。
パーティションを指定してインストールしたいときは、「それ以外」を選びましょう。
インストール先のパーティションを選んで、「Change」ボタンをクリックすると、パーティションの編集画面が開きます。
利用方法から「ext4ジャーナリングファイルシステム」を選んで、「パーティションの初期化」をチェック、マウントポイントから「/(ルート)」を選択します。
「インストール」ボタンをクリックすると、Ubuntu 14.04のインストールが開始されます。
続いて、住んでいる地域とキーボードレイアウトが自動検出されるので、確認したら次へ進みます。
ユーザー名やログインパスワードなどのユーザー情報を入力します。
以上で、インストールの設定は完了です。あとは、スライドショーを見ながらインストールが完了するのを待ちましょう。
インストール完了のメッセージが表示されたら、「今すぐ再起動する」ボタンをクリックしてライブDVDを取り出せば、Ubuntu 14.04をハードディスクから起動できます。
Ubuntu 14.04では、各アプリケーションのメニューを、グローバルメニュー(上部パネルの中)ではなく、マウスオーバーで、ウィンドウのタイトルバーの中に表示できるようになりました。
ウィンドウのメニュー表示を変更するには、まず、パネルからシステムアイコンをクリックして、「システム設定」を開きます。
「外観」アイコンをクリックして、「挙動」タブを選んだら、「ウィンドウのメニューを表示」を「ウィンドウのタイトルバーの中」に変更しましょう。
Dashだけでなく、Google Chromeなどのアプリでも、テキストボックスにカーソルをあわせると、日本語入力のメニューアイコンが表示されるようになりました。
このメニューアイコンをカスタマイズにするには、設定アイコンをクリックして「IBus-Anthyの設定」を開きます。
一般タブの「メニューラベル」で、表示するアイコンを選択できます。
設定を変更したら「適用」ボタンをクリックして、Ubuntuを再起動すれば、アイコンの表示項目が変わります。
「メニューラベル」のチェックをすべて外せば、メニューアイコン自体を非表示にできますが、「半角/全角」キーが無効になってしまうようです。
最低限「入力モード」のラベルだけは、表示しておくようにしましょう。アイコンは「半角/全角」を切り替えるときにも表示されるので、キーボード入力のミスを防げます。
Dashの検索結果に、ファイルなどの使用履歴や、Amazonなどのオンラインの検索結果を表示させたくないときは、「セキュリティとプライバシー」の設定を変更します。
システム設定から「セキュリティとプライバシー」アイコンをクリックしたら、「ファイルとアプリケーション」タブを選びます。
ファイルやアプリの使用を表示させたくないときは、「ファイルとアプリケーションの利用状況を記録」オプションを、オフにしておきましょう。
次に、「検索」タブを選んで、「オンラインの検索結果を含める」オプションをオフにして、オンラインの検索結果を無効にします。
また、エラーレポートを送信したくないときは、「診断」タブの「Canonicalにエラーレポートを送信する」のチェックを外しておきましょう。
初期設定では、何も操作をしないで5分経過すると画面が暗くなるように設定されています。
システム設定から「画面の明るさとロック」アイコンをクリックして、「画面を暗くして節電する」オプションをオフに、また、「次の時間アイドル状態が続けば画面をオフにする」を「しない」に設定しておきましょう。
Ubuntu 14.04標準では、フォントの種類やサイズを変更するためのシステム設定がありません。
フォントサイズを変更したいときは、Unity Tweak Toolをインストールして使いましょう。
Unity Tweak Toolを起動して「Fonts」アイコンをクリックすると、フォントの設定が開きます。
「デフォルト」「ドキュメント」「ウィンドウタイトルのフォント」の各ボタンをクリックすれば、フォントの種類やサイズを変更できます。
Ubuntuアプリのダウンロード元サーバーを最適化すると、より速くアプリをインストールできるようになります。
まず、システム設定から「ソフトウェアとアップデート」アイコンをクリックします。
「ダウンロード元」から「その他」を選んだら、「最適なサーバーを探す」ボタンをクリックします。
最適なサーバーが検出されたら、「サーバーの選択」ボタンをクリックすると、ダウンロードサーバーが変更されます。
なお、ダウンロードサーバーを変更したら、必ずソフトウェア情報を再読込して更新してください。
Ubuntuのデフォルトでは、ファイアウォールが無効になっています。
ファイアウォールの有効化は、Gufwを使うと簡単にできます。Ubuntuソフトウェアセンターから「gufw」で検索して「ファイアウォール設定ツール」をインストールしましょう。
Gufwを起動したら、「Status」をクリックして「オン」にします。これで外部からの不正アクセスを遮断できます。
Ubuntu 14.04では著作権制限の関係で、MP4やFLVなどの動画ファイルや、MP3などの音楽ファイルが再生できないようになっています。
動画や音楽ファイルを再生できるようにするには、Ubuntuソフトウェアセンターからを「Ubuntu restricted extras」インストールしましょう。
途中でライセンスの同意画面が表示されるので、注意してください。同意しないとインストールが進みません。
必要なコーデックがインストールされ、動画や音楽ファイル、また、プロテクトのかかっていないDVDを再生できるようになります。
さらに、プロテクトがかかっている市販のDVDを再生するには、端末から以下のコマンドを実行しましょう。
$ sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.sh
市販DVDのアクセスに必要な、「libdvdcss2」ライブラリがインストールされ、再生できるようになります。
使わないプレインストールアプリを削除することで、ディスク容量の節約やソフトウェアアップデートの時間短縮ができます。
以下、「使わないなら削除してもかまわない」アプリです。Ubuntuソフトウェアセンターから検索して、削除してしまいましょう。
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メモリーが3.3GiBしか認識しておらず、
また画面の明るさが暗いのでその都度設定しているのですが、
再起動するたびにリセットされてしまいます。
解決方法はありますでしょうか?