Ubuntu 16.10 Yakkety Yak(ヤケティ・ヤック)が、2016年10月13日(木)に正式リリースされました。
Ubuntu 16.10 YakketyYak ReleaseNotes https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes
Ubuntu 16.10では、次世代Ubuntuの要であるUnity 8はデフォルト採用されず、Unity 7のメンテナンスリリースにどどまっています。
また、Ubuntu 16.04から引き続き、ホームページからの公式なISOイメージの提供は64bit版のみとなります(32bit版のNetwork installerとBitTorrentは存在します)。
※ http://releases.ubuntu.com/16.10/からは、32bit版のISOもダウンロードできます。
Ubuntu 16.10の主要システムのバージョンはそれぞれ、Linux kernel 4.8、Unity 7.5、GNOME 3.20にアップデートされ、マイナーなバグフィックスやセキュリティパッチが適用されています。
Ubuntu Yakkety (16.10) https://launchpad.net/ubuntu/yakkety
Ubuntu 16.10はNon-LTSのメンテナンスリリースなので、そのサポート期間は2017年7月までの9か月間になります。
Ubuntu Releases https://wiki.ubuntu.com/Releases
Ubuntu 16.10のリリースノートの「New features in 16.10」によると、デスクトップ版の主な新機能として、以下の5つが挙げられています。
主要アプリのマイナーアップデートとシステムの細かな変更だけで、特に新機能と呼べるものはありません。
また、Unity 8の開発者向けプレビューがデフォルトでインストールされていますが、あくまでも「開発者向け」であり、通常使うPCで動作させるレベルではありません。
Unity 8 Desktop Session Arrives in Ubuntu 16.10 - OMG! Ubuntu!
Trying Out The Experimental Unity 8 Session On Ubuntu 16.10 - Phoronix
Ubuntu 16.10 (Yakkety Yak) to Ship with an Optional Unity 8 Session After All - Softpedia
他には、Ubuntu 16.04で導入された「Ubuntu Software」がより高速になり、Non-GUIアプリも検索できるようになったことぐらいで、Ubuntu 16.10は魅力のある新機能や変更点が乏しいバージョンになっています。
Linuxのハードウェアレビューやパフォーマンス測定を実施しているPhoronixが、Ubuntu 16.04とUbuntu 16.10を比較した各種ベンチマークを行っています。
Ubuntu 16.10 Doesn't Change Much With Performance, Clear Linux Still Leads In Most Tests - Phoronix
このテストによると、Ubuntu 16.04とUbuntu 16.10のパフォーマンスは、あまり変わらないようですね。LAME MP3 Encodingなど一部テストでは、逆にUbuntu 16.04の方が速いという結果になっています。
このベンチマークはあくまでも一つの目安にすぎませんが、Ubuntu 16.10をインストールしても、パフォーマンスの向上は期待できないようですね。
以上の理由で、あえて安定しているUbuntu 16.04を削除してまで、Ubuntu 16.10をクリーンインストールするメリットはないと考え、今回はUbuntu 16.10のインストールを見送ることにしました。
「Ubuntu 17.04 or Ubuntu 17.10でUnity 8が標準採用されるか?」が大きいですが、それまでUbuntu 16.04を使い続けようと思います。
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